履歴書において、特に学校や企業が指定するものには、「自(じ)」と「至(し)」という印字が施されていることがよくあります。これらの用語は、履歴書だけでなく、契約書、有給休暇の申請書や地図など、多様な文書にも登場します。最初にこれらの単語に接すると戸惑うかもしれませんが、その意味を一度理解すれば、使用するのは決して複雑ではありません。
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「自」から「至」へ これらの単語の役割と使い方
「自」と「至」とは、時間枠や場所の範囲を定めるのに役立つ表現で、特定の期間や地点を明示する際に重宝します。
履歴書においては、「自」には入学または就職の日付を、「至」には卒業または退職の日付を記入するのが一般的です。たとえば、履歴書に「自東京至北海道」と記されていれば、それは東京から北海道への移動または経路を指します。また、契約書では「自4月1日至3月31日」のように記されることで、その期間が契約の有効期間であることが示されます。これらの表現は、有給休暇の申請書などでも用いられることがあります。
履歴書記入 標準形式と「自-至」形式の違い
履歴書を作成する際には、主に二つの異なる記入方式があります。
標準的な履歴書のスタイルでは、学歴のセクションでは学校の名前、入学と卒業の日付を、職歴では勤めた会社の名前と就職及び離職の日付をそれぞれ記入します。この形式の履歴書では、セクションの最後に「以上」という言葉を付け加えるのが普通です。
一方、「自-至」形式の履歴書では、在籍期間を「自(開始日)」から「至(終了日)」までの方式で示します。この場合、具体的な入学や卒業、就職や離職の日付を個別に記入する必要はありません。学校や企業の名前だけで充分であり、「自」と「至」の部分に特別なマークを加える必要もありません。
転職時の在職者用履歴書の記入ガイド
転職活動中の現職者が履歴書を作成する際には、いくつか重要なポイントがあります。特に、「自」の項目には現在勤務している職場での職務開始日を記載し、「至」の項目には「在職中」または「現在まで」という表現を用いることが推奨されます。
「自」と「至」の同日記載の扱い
履歴書以外で「自」と「至」を用いる際、特に有給休暇の申請書や契約書などでは、これらの期間指定が同一日であるケースが存在します。このような状況では、両方の欄に同じ日付を記入することが適切な処理方法とされています。
例として、青色申告の損益計算書では、「自」と「至」が一定の期間(例 令和○年○月○日から△月△日)をカバーすることがあります。この場合、指定された日付範囲には開始日と終了日が含まれることを理解することが重要です。
「自」と「至」の適切な発音方法
日本語の「自」と「至」には、それぞれ独自の発音方法が存在します。これらの漢字は音読みと訓読みの両方を持ち、音読みの場合、「自」は「じ」と発音し、「至」は「し」となります。訓読みにおいては、「自」は「より」、「至」は「いたる」と読まれます。日常的な会話では「より」や「いたる」が多用されることが多いですが、公式な文書や書類では「じ」と「し」と読むことが多く見られます。これらは通常セットで使用されることが多いため、片方を音読みで読む際はもう片方も音読みで読むと一貫性が保たれ、理解しやすくなります。
「自」と「至」の履歴書外での応用
「自」と「至」は履歴書以外でも広く利用される語句です。これらの表現は、地理的なマッピング、青色申告の記録帳、建設現場の期間を示す看板、企業文書(例えば有休申請書)やシフト表など、特定の期間を指定する必要がある場面で頻繁に使用されます。ただし、最近では、従来の「自~至」の形式よりも「年/月/日~年/月/日」や「年/月/日から年/月/日まで」といった表現がより一般的になりつつあり、その影響で「自」と「至」の使用頻度は減少傾向にあります。
まとめ
「自」と「至」は、時間枠や地理的なルートを表す際によく用いられる言葉です。これらの漢字には複数の読み方があり、「自」は「じ」あるいは「より」と、「至」は「し」あるいは「いたる」と読まれます。特に、履歴書においては、「自」に学校への入学日や職場への就業日を、「至」には卒業日や離職日を記入することが通例とされています。