私が最初試合を見てごちゃごちゃしてよくわからなかったのは、結局、今行われたプレーがどんなプレーで何が行われているかわからなかったから。はじめは大まかでもいいので、ある程度わかっていると、試合を見ているうちに細部までわかるようになってきますよ。今のプレーは得点を取るためのプレーなのか、前進するためのプレーなのか、次の守備の備えてのプレーなのか、などプレーの意味が分かってきます。どういう風に試合が進んでいくか、これから少し試合の流れについてみてみましょう!
アメフトの試合はコイントスから始まります。
このコイントスでどちらのチームから攻撃が始まるか、陣地はどちらになるかが決まります。
キックオフから試合は始まります。
前半線(第1クォーター)、後半戦(第3クォーター)、延長戦の開始時、得点の後の試合再開時は、キックオフというプレーで始まります。
ボールをける側のチームは、通常、ボールを地面に置き(楕円形のボールを立てるようにして置く)、ボールをける側の選手はボールより後ろにいなければならないので、一直線に近い状態で並びます。
ボールを受ける側の選手はボールの位置から10ヤード以上離れて、ボールが蹴られるのを待ちます。
ボールを蹴ると、プレーが始まり、大抵はボールを受ける側のチームの選手がボールを受け相手の陣地に攻め込みます。大抵はとは、ボールを蹴った側のチームの選手が蹴られたボールを取ることもできるので、その時はボールを蹴った側であっても相手陣地に責めることができます。
ボールをキャッチしたチームはボールの進んだ位置(または進んだ位置のライン)から攻撃を開始することができます。
また、プレーが終わることなく、エンドゾーンに持ち込んでタッチダウンとして得点となることを、「キックオフ リターン タッチダウン」といいます。
オフェンスの流れについて
攻撃側は4回のプレーを行う権利(シリーズ)があり、その間に1回目のスタート位置から10ヤード(約9メートル)以上進めば、新たに4回のプレーを行う権利があります。
権利があるというのは、必ず4回プレーを行うことができるのではなく、相手にボールを取られてしまうと、4回のプレーが終わっていなくても、攻守が入れ替わってしまうからです。
この4回のプレーをそれぞれ、ファーストダウン、セカンドダウン、サードダウン、フェースダウンと呼びます。
プレーが始まるときには毎回、大抵、フィールド上のプレーヤーが集まって作戦会議「ハドル」があります。ハドル(huddle)というのは「身を寄せ合う」とか「群れ集まる」などの意味があるようです。
このハドルでオフェンス、ディフェンスが、それぞれ集まって次のプレーの作戦を立てます。ランプレーなのか、パスプレーなのか、ランプレーならどういうプレーなのかなど作戦を練ります。
ただ試合の終盤になって点差がわずかな時など、時間の消費を防ぐためにハドルをやらずに、すぐに次のプレーを開始する場合などもあります。
ちなみに、このハドルの前にプレーヤーを集めるときの掛け声があるのですが、それが、オードリーの春日さんの「トゥース」です。(子の掛け声はチームによって多少異なります。)
ハドルの後プレーが始まり、プレーが終わるとまたハドルで作戦を立てることになります。
野球でいうと、守備側はどんな球種を投げるのか、敬遠するのか、バッターによって野手の守備位置を変えたり、攻撃側では、バントにするのか、盗塁するのかなど、サインを出すなどしているのに似ています。
アメフトでは、攻撃の際、4回のプレーで10ヤード(約9メートル)進まなければなりません。
1回目のプレーでは、残り10ヤード進まなければならないので、ファーストダウン10(テン)となります。(テレビの中継なんかでも、よく耳にしますので、この意味が分かっているのオフェンス側がどのくらい前進しているかなどがわかります。)
1回目のプレーで3ヤード進み、2回目のプレーで10ヤードまであと7ヤードあるときには、セカンドダウン7(セブン)、
2回目のプレーで4ヤード進み、3回目のプレーで10ヤードまであと3ヤードあるときには、サードダウン3(スリー)となります。
また、オフェンスは進むだけではなく、ディフェンスに押し戻されたりした場合、位置が下がってしまうことがあります。
3回目のプレーで8ヤード下がってしまった場合、4回目のプレーで10ヤードまであと11ヤードあるときには、サードダウン11(イレブン)となります。
テレビを見ていると、フィールドの横に1回目のボールの開始位置と、10ヤード進んだ時の開始位置、現在の開始位置、ダウン数(1~4)がわかるように、係の人が目印を持って立っています。また、テレビの中継では、10ヤードの位置がわかるように、画面上にラインを表示してくれることもあります。